リーダーはチームを引っ張ることだけが役割ではなく、組織によっても求められる役割があります。
自分が信じているリーダー像は、実はメンバーが求めるものではなく、知らず知らずのうちにダメなリーダーになっているかもしれません。
そこで今回は、リーダーの役割やダメなチームをまとめるために必要なスキルなどを解説していきます。自分自身がどのようなリーダーかを見直す機会にしてみてくださいね。
ダメなチームリーダー像
良いリーダーがいれば、ダメなリーダーもいます。
追い求めるリーダー像にこだわりすぎるあまり、メンバーから見るとダメなリーダーになっている可能性もあります。ダメなリーダーとは、どのようなリーダーのことを言うのでしょうか?
チームで動かずに全てを抱え込む
「自分はリーダーだから…」と責任感が強すぎると、チームであることを忘れ、すべてを抱え込む傾向があります。チームで協力すべき仕事をひとりでやろうとするので、当然手が回らず、プロジェクトがスムーズに進んでいきません。
メンバーは仕事を任せてもらえない不満がたまっていき、チームとしてのまとまりがなくなっていくでしょう。リーダーはもちろん、チームもダメになっていってしまいます。
部下にプレッシャーをかける
「今月の売上目標達成できなかったら減給だぞ」
リーダーには、部下のモチベーションを管理することも求められます。ダメなリーダーは、「今月の売上目標達成できなかったら減給だぞ」などと、モチベーションを刺激しているつもりで部下にプレッシャーをかけています。
部下にとっては、プレッシャーがリーダーへの恐れになり、パフォーマンスが落ちたり、凡ミスが起きたりする可能性があります。部下の背中を押すのではなく、足を引っ張っているリーダーになっていませんか?
いざというときに責任を取らない
リーダーは、チームの代表であり、いざという時には自ら責任を取る必要があります。誰にでもミスはあり、リーダーが逃げずに前に出ることで、部下は付いていきたくなるはずです。
ダメなリーダーは、自らの立場や待遇を不安に感じ、いざという時に逃げてしまいます。
部下に対応を押し付けたり、上司の前だけ下手に出たりすると、部下の信頼は集められません。信頼感をなくし、チームは空中分解状態になるでしょう。
自分の非を認めない
自分の非を認めずに、メンバーのミスにしてしまうリーダーはもっとダメです。メンバーは意見を出すことができなくなり、萎縮してミスが増えたりするなど、独裁的で柔軟性のないチームになってしまいます。
自分の功績・成功だけを考えている
ダメなリーダーの中には、チームの成功や部下の成長ではなく、自分の功績・成功だけを考えているリーダーもいます。管理や教育を疎かにして、利益につながる仕事だけを行い、出世や昇進だけが重要です。
メンバーの成功をあたかも自分の功績のように報告したり、部下のミスを知らぬふりしたりするなど、自己中心なリーダーはダメなリーダーと言わざるを得ません。
部下の役割は、上司を昇格させること。
上司の役割は、部下を昇格させること。
そんな関係性をもったチームは成長すること間違いなしですよね。
「部下の◯◯くんが最近すごく頑張ってくれてまして!例えば〜〜」
上司との報連相の場って少なからずありますよね??
その際に、部下の功績を上に伝えるのはリーダーの役割ですよ。
リーダーに必要な5つの役割
リーダーには、チームをまとめるために様々な役割が求められます。我が道を進むのではなく、役割を理解して行動することが大切です。主な役割を5つチェックしていきましょう。
①ビジョンを明確にする
リーダーは、チームが目指すビジョンを明確にする道しるべになる必要があります。売上額や契約数などチームには目標があるはずです。
メンバー全員が同じ方向を見て努力できるように、目標までのステップを設定し、ステップのクリアを全力でサポートしていきましょう。方向性が定まることによって、業務に一貫性が生まれ、チーム全体の士気が高まります。
②メンバーが気持ちよく働ける環境を整備する
メンバーが同じ方向を見ていても、労働環境が悪いとパフォーマンスを発揮することはできません。リーダーはチームを俯瞰する立場であり、メンバーが気持ちよく働き、能力を発揮させることも大切な役割です。
ワークライフバランスに配慮した働き方を意識する、部下の身体・心の調子に敏感になる、それぞれの希望に合った働き方を提案するなど、環境づくりがチーム・メンバーのパフォーマンスやモチベーションアップにつながっていくでしょう。
③どんな状況でもチームを鼓舞する
ビジネスではいかなる時も上手くいくということはありません。目標達成が難しい時や進捗が悪い時は、メンバーは弱気になりがちです。
そんな時にチームを奮い立たせるのがリーダーの大切な役目。いかなる状況でも下を向かずに、冷静になって状況を整理し、「みんなで頑張ればきっと大丈夫!できることがあれば俺にもどんどん言って!」と鼓舞しましょう。
チームが再び奮起し、目標達成に向けて一丸となって取り組めるはずです。
あなたは、周りを鼓舞する側ですか??
④部下を理解し指導・育成する
リーダーには、部下を指導・育成するという役割があります。身に付けてほしいことを闇雲に教え込むのではなく、まずは部下を理解することが重要です。部下の希望や悩み、不安などを日ごろのコミュニケーションで汲み取り、部下について知りましょう。
部下への理解をもとにして、部下に合った指導・育成をすることによって、より知識やスキル、考え方を吸収しやすくなります。
俺は、メンバーのことよく知っているぜ
と、思っている方こそ注意です。
では、いくつか質問を出します。
あなたはどれだけ部下のことを知っていますか??
いくつチェックをつけられましたか??
では、改めてもう一度聞きます。
⑤外部と連携する
リーダーはチームの代表として、外部とつながる橋渡し役としても行動する必要があります。他部署や他のチームとの連携が必要になった時に、率先してコンタクトをとりましょう。
連携がスムーズになり、外部との交渉でメンバーに負担をかけることなく、業務の活性化を実現できます。
他部署に部下が相談にいくと、話が難航しますが
上司がいくとスッと話が進むことは少なくはないと思います。
チームの代表として、他部署や外部と連絡をとり
円滑に回すのは、リーダーの役割なんですね。
ダメなチームをまとめるために必要なスキル
「メンバーがそれぞれの方向を向いている」「メンバー同士の人間関係が良くない」など、ダメなチームをまとめるにはリーダーの役割が重要です。ダメなチームを一からまとめるためにはどのようなスキルが求められるのでしょうか?
チームを成功に導く決断力
ビジネスには決断はつきもの。大きな決断、小さな決断が日々あり、リーダーに決断が求められます。決断力がなく、曖昧な返事をしたり、先延ばしにしたりすると、チームは進むべき方向を見失ってしまいます。
常に現状を把握し、いかなる状況でも自信を持って決断することがチームを成功に導くでしょう。
チームを背負う責任感
リーダー自ら決断をした際は、チーム全体を背負う責任感も伴わなくてはいけません。自らの決断を他の人のせいにせず、自らが責任を負うことで部下は信頼を感じるでしょう。
部下のミスがあった時もチームの代表として責任を負いましょう。その後に部下にフォローをすれば、ミスを恐れずにチャレンジできるようになるはずです。チームにも良い影響を与え、チャレンジができる集団になっていきます。
チームをまとめるコミュニケーション力
チームの足並みを揃えたり、メンバーを理解したりするためには、コミュニケーション能力が欠かせません。業務内容や方針、アドバイスなどをわかりやすく伝えることはもちろん、相手の声を聞くこともコミュニケーションです。
部下に話すだけでなく、部下の考えや悩みを引き出すことがチームやメンバーの理解につながっていきます。
『傾聴力』なんて言葉も用いられたりしますが、
実際、とても大事なスキルなんですね。
また別の記事でご説明しますね。
まとめ
リーダーには、
・ビジョンを明確にする
・部下が働きやすい環境づくり
・チームの鼓舞
・部下を理解し育成する
などの役割があります。
役割を果たしダメなチームをまとめるためには、決断力や責任感、コミュニケーション力などが必要です。ダメなリーダー像も参考にして、自分がどのようなリーダーかを振り返り、チームを成功に導くリーダーを目指しましょう。
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