部下に対して威圧的な態度をとる、経験論で論破する、部下を見下す…
こんな昭和の上司の時代はもう終わりましたよね。
皆さんはどのような人が令和時代のリーダーだと思いますか?
そしてそのリーダー像にあなたはどれだけ近いでしょうか?
今回は令和のリーダーになるために必須なスキルをお伝えします。
傾聴力
リーダーに必要とされている条件で多く挙げられるのが「コミュニケーション力」です。
コミュニケーション力が無ければ、
いかに成果を挙げる人だったとしても信頼されにくく、リーダーの格は落ちてしまいます。
コミュニケーションは、
「聴く」と「話す」の2つから成ります。
今回は、「聴く」力を掘り下げて説明していきますね。
たかが、「傾聴力」
されど、「傾聴力」
実は、人の話をきくことは簡単に見えて、誰もができている訳ではないのです。
それでは、傾聴力を身につけて、
円滑なコミュニケーションを取るための方法をお伝えしていきますね。
話さずに信頼を得る方法とは?
「俺の若い時は〜〜でな!」
「お前くらいの年の頃は徹夜して仕事してたぞ!」
自分の経験談をずっと話し続ける
リーダーになっていませんか??
ただこれからの令和の時代、それだけのリーダーは生き残っていけません。
実は傾聴力を身に付けることで、
「なかなか(部下に)伝わらないなぁ・・・。」
「(部下との)コミュニケーションって難しいなぁ・・・。」
という悩みを一気に解決することができます。
自分から積極的に話している訳ではないのに自然と信頼されている。
そんなリーダーになれます。
では、話さずにどうやって信頼を得るのでしょうか?
まずは「話を聴く姿勢」 にこだわってみましょう。
①ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方や状態、呼吸などのペースを合わせることです。
ペーシングのポイントは、「話し方」「相手の状態」「呼吸」です。
相手の話し方にペーシングするときは、声の調子や話すスピード、声の大小、音程の高低、リズムなどを合わせていきます。
部下と話すスピードやテンションを合わせてみましょう。
「この人はすごく話しやすい人だな」
と部下は感じ、どんどん自己開示をしてくれます。
ペースを合わせることがまず基本の聴く姿勢になります。
②ミラーリング
ミラーリングとは、相手の言動やしぐさなどをミラー(鏡)のようにマネることにより、相手に親近感を持たせたり好感を抱かせる心理テクニックです。「ミラーリング効果」とも呼ばれています。
夫婦や仲の良い友達はだんだん仕草が似てくるといいますよね。
これは信頼関係ができた間柄であるからこそなのですが、
逆に仕草が似ていると心理的な結びつきを感じてしまいます。
部下の仕草や表情、視線などを
鏡写しにするようにマネをしてみましょう。
※ただ、やりすぎは逆効果なので要注意です!
例)
・相手が食べ始めたら同じタイミングで食べる。
・相手が笑ったら同じタイミングで笑う。
・相手の身振り手振りをマネしてみる。
③バックトラッキング
バックトラッキングとは、相手の言ったことを返すこと。
日本語で「オウム返し」と呼ばれる。
オウム返しのように、相手の言ったことをそのまま返すだけで
相手は「しっかり話を聞いてもらえている」という安心感と肯定感を得ます。
そうすることで、勝手に信頼関係が成り立っていきます。
例)
上司:「休日は何をして過ごしたの?」
部下:「〇〇さんとゴルフに行きました。」
上司:「〇〇さんとゴルフに行ってきたんだね!」
部下:「そうなんですよ、意外と〇〇さんゴルフうまくて!」
上司:「〇〇さんゴルフうまいんだ!」
部下:「そうなんです!ゴルフお好きですなんですか?」
上司:「ゴルフ好きだよ」
部下:「ぜひ今度行きましょうよ!」
このように、前半では自分のことを全く話していないのに、
部下がどんどん話を進めてくれて、盛り上がっていますよね!
「へえ」「そうなんだ」
と相槌を打つより、
バックトラッキングをするだけで確実に話が盛り上がります。
是非、日常会話から使ってみてくださいね。
「きく」の種類
皆さんは部下の話をしっかり「きく」ことができていますか?
コロナ禍でリモートワークが定番化し、
毎日会って話すことが当たり前ではなくなっている現代、
コミュニケーションをとっていくに当たって「きく」ことの重要性は増しています。
「きく」にも二種類あり、それぞれ意味が異なってきます。
①聞く
音や声を耳で感じ取ることを「聞く」といいます。
例えばBGMや他の人の話し声など、単に音が聞こえる状態では「聞く」になります。
上司と部下の場合、コミュニケーションは信頼関係に直結するので、
話のきき方だけで信頼残高を失ってしまう、なんてこともあります。
それを避けるために、部下の話をただ「聞き」流すのではなく、
踏み込んで「聴く」ことが大切です。
②聴く
熱心に、あるいは集中して耳を傾けて感じとることを「聴く」といいます。
相手が本当に伝えたいことや発した言葉の真意を引き出し、共感することを指すので、
ただ「聞き」流すだけでは伝わってこないことも感じ取ることができるのです。
例えばクライアントに対しては相手の要望や気持ちに寄り添って、
話を「聴く」ことでより良い提案ができるでしょう。
部下に対しても同じで、「寄り添って話を聴くこと」が大切です。
また、「聴く」ときには耳だけでなく、
目や心でも集中して感じ取ってみてください。
こちらが真剣に話を聞いていることを相手に伝える指標にもなる。
面談の際や相談をされた時に、
”忙しいから”と片耳で聞き流していませんか?
部下はそのきき方を敏感に察知します。
「この上司、何も聞いてくれない」
と感じてしまうとせっかく築いた信頼関係はガタ落ちです。
前述のペーシング、ミラーリング、バックトラッキングを
意識しながら「聴いて」みてください。
クライアント、部下の話を「聴く」時間を是非大切にしてみてくださいね。
まとめ
今回は自分から話さずに信頼関係が築けるスキル、
「傾聴力」について解説しました。
傾聴力は「耳を傾けて聴く力」ですが、
スキルより何よりも「寄り添う気持ち」がなければ信頼関係を築くことは難しいですよね。
また、傾聴力を身につけると、
リーダーに求められるマネジメントにも効果を発揮します。
IT化が進み、人と人とのコミュニケーションが
希薄になっている今だからこそ、傾聴力を身につけてくださいね。
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