リフレクションとは?やり方や効果を高める方法を紹介

こんにちは。

いきなりですが、あなたの会社の終業前の様子を思い浮かべてみてください。

あなたの会社では、
業務の振り返りをどれくらいの社員さんが実践していますか?

企業の成長に「人材育成」は欠かせません。

人は様々な経験を通して成長していきますが、その経験をより大きな成長に繋げる為には、
自身の経験や行動に対する「振り返り」が重要です。

特に変化の激しい現代社会においては、
未来志向で改善していく姿勢が重要になっています。

そこで今回、様々ある人材育成の中でも、企業の人材育成にとって重要な
「振り返り=リフレクション」について解説します。

効果的なリフレクションの実施には、会社からの適切なサポートが重要です。

不適切なリフレクションを行うと、その効果を得る事ができなかったり、
異なる方向性の考え方が身に付いてしまいます。

企業の人材育成にはどの様な「リフレクション教育」が必要か。
リフレクションの意味や、正しい実践法、リフレクションの効果を高める方法について解説していきます。

今後の人材育成の参考に、是非ご覧いただければと思います。

「リフレクション」とは?

人材育成における「リフレクション」とは、
内省によって、自らの行動や経験を客観的に振り返る
を意味します。

日々の仕事に対する自身の言動や行動を振り返る事で、
仕事へのさらなる理解や業務改善につなげることを目的としています。

つまり、日々の「経験」から得られた学びを
「知恵」に転換する事が「リフレクション」なのです。

成功も失敗も全て自らが振り返り、
気付きを得て、新たな行動へ繋げる未来志向の方法なのです。

リフレクションとは、得た学びを知恵に変えること

リフレクションの重要性

結論、「リフレクション」は、企業など組織の人材育成においては非常に重要です。

また、社員にリフレクションを習得する為の支援を行う事には、大きな意義があります。
なぜなら組織運営に必要な「リーダーの育成」に繋がる方法だからです。

リーダーは、組織の事を考え行動できる人物でなければなりません。
企業組織を円滑に運営し、成果を出し続け企業を大きく成長させるには、
組織全体を俯瞰的に見て牽引できるリーダーが必要です。

人材育成にリフレクションを取り入れる事で、
組織のメンバー全員のリーダーシップに対する理解が促進されます。

すると、自然と業務自体の改善が進み、組織のリーダーシップにも新たな変化が生まれます。
結果的に、組織全体の力が底上げされる事になるのです。

「リフレクション」と「反省」の違い

同じ「振り返り」でも「リフレクション」と「反省」は異なります
それぞれの目的を見ていきましょう。

反省の主な目的は「誤り」を正す事です。

自分の言動や行動を振り返り、どこが悪かったのかを原因や理由について探り、
同じ過ちを犯さない為に考える事です。

反省:「間違い・ミス」などの自分の行動に対する「改善」に焦点をあてる。

一方、
リフレクションの主な目的は客観的に「内省」する事です。

成功も失敗も自分の言動・行動を客観的に振り返り、
理想と結果の違いを認識し

「あの発言は適切だったのだろうか」
「自分が取った行動は正しかったのか」

など、今後より良い結果を得る為に、未来志向で振り返るのがリフレクションなのです。

リフレクション:自分の行動に対する「考え方・価値観」に焦点をあてる。

リフレクションの具体的な実践法

 

リフレクションとは「内省によって自らの行動や経験を客観的に振り返る事」ですが、
実際に行う上ではいくつかポイントがあります。

ここでは、リフレクションをする上で押さえておきたいフレームワークと、
リフレクションの実践法について解説します。

リフレクションのフレームワーク「KDA」

リフレクションを進めるにはKDA」 と言うフレームワークがあります。

  • Keep「続けていく事」
  • Discard「やめる事」
  • Add「新たに始める事」

具体的に経験を思い返して、
K「上手く行った事などの続けていく事」
D「悪い結果になった行動をやめる事」
A「経験によって得た発見から、今後新たに始める事」

3つの観点から書き出していくフレームワークです。

リフレクションを実践する6ステップ

リフレクションを実践するには6つの段階があります。

①経験した出来事を振り返り、リフレクションする事例をピックアップする
②ピックアップした事例の関係者・環境を振り返る
③理想と現実のギャップを確認する
④失敗or成功した因果関係(〇〇が良かった・〇〇が悪かった)を客観的に考える
⑤「KDA」続ける事・やめる事・新たに始める事を書き出す
⑥次回からの行動目標を設定する

振り返りを行うタイミングは、記憶や考えが鮮明なうちが理想的です。

経験した直後や、日々の終業前に振り返る習慣を付けると、
より密度が高いリフレクションを実践できます

もしくは、何かを経験している最中であっても、課題を抱えていると感じるのであれば、
その段階で振り返りを行うことで、それ以降の課題の進め方をより良くするための行動が明確になります。

結果的に成功した経験でもそれぞれのプロセスで、
良かった事と悪かった事が考えられるかもしれません。

それらを客観的に考え「KDA」を書き出す事で、
次回の行動に繋がる「知恵」が確立されていきます。

まず、日々の振り返りを業務後すぐ行いましょう!

リフレクションの効果と効果を高める方法

自分の行動を客観的に振り返る事で、
上司や人事担当からの指摘ではなく自分自身で気づきを得られる点が、
リフレクションの大きな特徴です。

ここでは、リフレクションを行う事でもたらす具体的な効果と、
その効果を高める方法を解説します。

リフレクションの具体的な効果

リフレクションがもたらす具体的な効果として、主に以下の5つがあげられます。

①仕事に対する意識の向上
②新たな発見・気づきからもたらされる考え方の変化
③考え方の変化に伴う、行動の変化
④行動→改善思考の定着により、生産性の向上
⑤リーダーシップを持った人材が育ちやすい環境の整備

日々の仕事や業務から離れ、自分自身の行動を客観的に振り返る為、
仕事に対する意識が高まる場合が多いです。

また、今まで気づかなかった新たな発見や視点を得る事ができます。

考え方の変化が起きると行動も変化し、
行動から改善の振り返りを繰り返す事によって、
業務改善に繋がり生産性が向上する効果を期待できます。

リフレクションは、上司や人事担当など第三者による評価ではなく、
自分自身で考え方や捉え方を客観的に振り返る為、
マインド形成における効果が発揮されます。

また、客観的な思考が身に付きやすく、
組織全体を俯瞰的に見て牽引するリーダーシップ能力の向上にも繋がるのです。

効果を高める方法「リフレクション会議」

組織でリフレクションを進める「リフレクション会議」と言う方法があります。

リフレクション会議とは、
個人で行ったリフレクションの過程や結果を、組織のメンバー同士で共有する方法です。

個人でのリフレクションは、
日々の「経験」から得られた学びを「知恵」に転換する事ができる為、
自身の経験の価値を上げる事ができます。

個人のリフレクションをメンバーと共有する事で、
メンバーからの新しい発見を生む事ができ、結果として個人のリフレクションをさらに発展的なものにする事ができるのです。

複数人で行われるリフレクション会議は、
他者のリフレクションを数多く聞く事ができるので、
個人のリフレクションをより深める効果が期待できます。

チームでリフレクションを行ってみませんか??

間違ったリフレクションの方法

間違ったリフレクションを行う際によくあるのが、
出来事の関係者や環境など、外的環境の問題点について振り返ってしまう事です。

この視点だけでは、外部に対する批判的な感情を引き起こしやすく、
次の行動改善に繋がりにくくなってしまいます。

次に同じ状況になった時に、
自分が責任を負わずに済む対策を考える事に終始してしまうかもしれません。

絶対にしてはいけない考え方のポイントは主に4つです。

⑴ どこでどのような間違いが起きたかに着目する
⑵ 失敗にばかり注目して、今後の行動への学びを得ない
⑶ 誰の行動が悪い結果に繋がったかを突き詰める
⑷ 原因となった人物に対して反省・謝罪させる

リフレクションにおいては、失敗の根元や誰が間違いを犯したかは問題ではありません。

学習したことを生かして、ありたいと思う姿になる事が重要なのです。

リフレクションを行う時には、良い事も悪い事も含めて客観的に振り返り、
これまでの考え方や行動をどのように変えていくとより良い結果が得られるのか、
建設的に考える事が大切です。

「何が悪かったか」に注目してしまっていませんか??

まとめ

企業の成長に欠かせない人材育成において、リフレクションは非常に効果的です。

特に環境の変化が激しい現代においては、
未来志向でアクションしていく姿勢が重要になっています。

日々の「経験」をより価値のある事にする為に、
得られた学びを「知恵」に転換する「リフレクション」を
社員のみなさんが正しく実践すると、企業は大きく成長します。

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