一流のリーダーは、時間管理をどの様に考えているかご存知でしょうか?
組織で成果を出し続ける為には、生産性の向上が不可欠です。
生産性を向上する方法の中で、時間管理を意識できていますか??
特にリーダーの時間管理は、自分自身の時間管理だけではなく、
部下や組織の時間管理にも注力しなければなりません。
現代経営学の父、ピーター・ドラッカー氏はこの様な言葉を残しています。
「時間は最も希少な資源。時間をマネジメントできなければ、何もマネジメントできない」
時間をマネジメントできる様になると、
本当の意味で充実した仕事ができたり、幸せな人生が送れるようになります。
今回は、一流のリーダーが考える時間管理について解説します。
一流のリーダーが使い分ける時間管理
横軸に「緊急度」を、縦軸に「重要度」を取り、タスクの優先順位を4つの領域で捉える「時間管理のマトリックス」と呼ばれる考え方があります。
自らの活動を、急ぎかどうかと言う「緊急度」だけでなく、
重要かどうかと言う「重要度」も加味して優先順位をつけます。
緊急度の高い活動とは、今すぐに実行しなければならない活動です。
重要度の高い活動とは、自分のミッション・目標の実現に繋がる活動の事です。
四象限で捉えた、それぞれは下記の通り呼ばれます。
- 第一領域:緊急かつ重要な事
- 第二領域:緊急ではないが重要な事
- 第三領域:緊急だが重要ではない事
- 第四領域:緊急でも重要でもない事
結論、時間管理のポイントは「第二領域への注力」になります。
この領域に当てはまるタスクを計画的に実行して行く事で、
本当の意味で充実した仕事ができたり、幸せな人生が送れるようになります。
第二領域とは?
前述の通り「第二領域」とは、緊急ではないが重要な事の領域です。
仕事を進めていく上での急ぎではないですが、
将来に向けた備えなど、重要度が高い内容を指します。「質の高い領域」とも言われています。
第二領域とはどういった行動があるでしょうか??
例えばこれらの行動になります。
・信頼関係づくり ・予防 ・最新再生(自分を磨くこと) ・準備や計画 ・育成 ・適度な息抜き
今すぐの緊急性はないものの、事前に取り組んでおく事で将来的にいい結果をもたらす重要な活動だということがわかります。
第二領域への注力
仕事に打ち込んでいると、つい後回しになってしまう「第二領域」ですが、第二領域へ注力する為に、時間を生み出すことは容易ではありません。
なぜなら、私たちは緊急度の高い活動に反応してしまうからです。
第一領域は、緊急に対応する必要があり、なおかつ重大な結果に繋がる事です。
「問題」や「危機」と言う言葉で表現することもできます。
急いで対応しないと、損失を大きくしてしまうのです。
ここで少し、あなた自身の仕事を思い出してみてください。
成功する人たちは、第二領域に時間をかけ仕事を支配しています。
第二領域に意識的に取り組まなければ、第一領域だけがどんどん大きくなり、次から次へと押し寄せる課題や問題に打ちのめされます。そしていずれは、仕事に支配されてしまうのです。
「第二領域」に取り組む事が、第一領域を縮小させる
第二領域と、第一領域と比較して考えてみましょう。
・第一領域:クレーム対応 ・第二領域:リスク管理
業務上のミスでクレームが発生した場合、
クレーム対応は緊急度・重要度ともに高いと言えます。
予めトラブルが起きないように、事前にリスク管理に注力する事は、
クレーム対応の件数を減らす事ができます。
・第一領域:病気を患う ・第二領域:予防・健康管理
病気を患うと、通常の生活ができないなど支障をきたしてしまいます。治療に専念することは緊急度・重要度が高いと言えます。
健康管理や予防に注力する事は、緊急度は高くないですが、病気を患うリスクを軽減する事ができます。
比較してわかるように、
第二領域に取り組む事で、第一領域の活動を減らすことができるのです。
仕事を進めていく上での緊急度は低いですが、将来に向けた備えになります。
「第二領域」の重要度は高く、注力する事で仕事を支配する事ができるのです。
第二領域に「取り組む時間」を意識的に作る
仕事においては、あくまで「第一領域」の方が優先順位が高いです。
ただ、第二領域に少しでも取り組む事で、第一領域の縮小が可能になります。
しかし、第二領域へ注力する時間を生み出すことは容易ではありません。
そこで、第二領域に「取り組む時間」を意識的に作ることが重要です。
第二領域に取り組む3つの施策を紹介します。
①「第二領域タイム」
1週間の内、月曜・木曜など曜日を決めて、
それぞれ1時間集中して仕事をする時間として
「第二領域タイム」を設けることはおすすめです。
「この時間は『第二領域』のタスクに集中しよう!」と、
会議や電話、離席を禁止にします。この様に意識的に時間の創出を促します。
②「第二領域」に取り組んだ事をシェア
メンバーがどんな第二領域に取り組んでいるか、
組織内でシェアする事で共通認識を促す事ができます。
第二領域は、組織的なタスクが含まれることがあり、
メンバー同士が同じタスクに注力していると言う事も珍しくありません。
それぞれが取り組んだ事をシェアする事で、組織的な第二領域を捉える事ができます。
③「重要度」の確認
タスクの中には、重要度を見誤っている事があります。
メンバー同士で確認する事で、より重要な取り組みを精査する事ができます。
第二領域の使い方が上手い人は、間違いなく仕事ができます。
一方、使い方が下手な人は仕事に追われていることが多く、生産性が低いです。
第二領域をメンバー間で可視化し、
重要度を確認しあってみてください。
生産性向上に繋がる、第二領域
第二領域に注力する事は、組織的な取り組みや改革が伴う為、
個人の業務と言うより、組織の活動と捉えてしまいがちです。
その為、一見すると組織の為の活動だと思ってしまいます。
しかし、一番恩恵を受ける事ができるのは、あくまで「個人」なのです。
第二領域の取り組みは、生産性向上に繋がってきます。
第二領域の取り組みにより、第一領域を縮小させる事で緊急の対応が減少します。
また、組織的な「仕組み化」で工数を圧縮する事もできます。
仕事を予定通りに進める事は、生産性の向上に繋がってくるのです。
最後に
今回は一流のリーダーが考える時間管理について解説しました。
日々の業務では、つい緊急度の高い活動に反応してしまいます。
ただ、一流のリーダーは第二領域に注力しています。
「第二領域」に取り組む事で
「第一領域」の活動を減らし、仕事を支配する事ができます。
時間は最も希少な資源です。
時間をマネジメントできる様になると、
本当の意味で充実した仕事ができたり、幸せな人生が送れるようになるのです。
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